「思い立ったが吉日」とはよく言ったものだ。
大抵何か新しいことが始まる時は突然であることが多い、この旅の始まりもそうであったように。
金曜日の午後、昼ご飯をお気に入りのカツのお店で取り、雑踏の中を歩いているとふと1つの旅行ポスターが目に入ってきた。そこには「伊勢神宮へ1泊2日で旅行しませんか」と、誰もが一度は見たことがあるような、誰でも思いつきそうなうたい文句と共に書かれていた。
中学・高校の古典で伊勢神宮の名前をきいたり学んだことはあったが、そこがどのようなところなのか、はたまたどこにあるかも曖昧なほど知識は薄かった。偶に友人との旅行先の候補に挙がるが、行ったことないランキングでは確実に上位に入っているのは疑いようがないくらい、毎回気になるとは思っても実際に行こうとはならない場所の筆頭であった。
学生時代であったら今度行こうかなと思いながら、家に帰宅していたに違いない。
しかし社会人になったマリオのスター状態である自分はすぐに決断した。
「明日伊勢神宮行こう」と。
社会人になり土日を近所のカフェで読書に費やす日々に飽き飽きしていた私にとって、この決断はあまりに簡単すぎた。高校生が部活終わりマックによるくらいの気分でこの度を決めた。人生9割くらいノリで生きてきた自分を象徴するようである(はっきり言って頭がおかしい)。
昼休みのさなかすぐに名古屋行きのチケットを取り終えると、心はすで修学旅行前日の夜みたいな気持ちになった。
兎にも角にもこうなれば旅行に必要な物資を退勤から飛行機の時間までの極めて短い時間で揃えなければならない。仕事を進めながら考えていると明らかに1つ足りていないものがあることに気づく。それは旅行用の鞄であった。大学4年間は”学生御用達”のノースフェイスリュック1つで国内外を旅行していたが、まさか社会人になってこんなにも早く旅行することになるとは思わず、実家においてきたままだったのだ。2泊3日というスケジュール上着替えもある程度必要であるため、急遽リュックサックを買う必要性に迫られた。こんな話を隣の同期に話すと、呆れた顔をしながらそういえば近くにアウトドアショップあるからそこ教えようかと言ってくれた。 持つべきは物知りな同期だと確信を深めながら仕事が残らないよう必死にこなし、定時を迎えた。
定時のチャイムが鳴ったと同時に横の同期を見たら、そんな焦るなと笑われた。確かに飛行機の出発は20:25、定時は17:30なので一見すれば3時間近く時間の猶予がある。しかしながら空港までは片道1時間、準備を何もしていない上にリュックサックを買いに行かなければいけない私には他人が思うほどの時間は残されていなかったのだ。足早に支店のゲートを通過すると急ぎ足で目的の店に向かった。
同期と歩くこと5分、近くのアウトドアショップことColumbiaに無事たどり着いた。入店すると同時にリュックサックの売り場へ直行。偶然にもドストライクの色合いのリュックサックを発見したため、1分で購入を決意。速攻でお会計を済ませ店の場所を教えてくれたよき同期とここで別れた。ここから家までは徒歩で20分程度であり、時間に猶予はほとんどない。迷わずほかの選択肢を探した。これまた偶然にも店の横に市内の至る所で返却できるレンタル自転車があったため、急いで借り、家路へ急いだ。
家には6分ほどで着いたが、なにより勢いだけで決めた旅行であったため、当然のごとく何も準備はしていなかった。服と最近上司から勧められてハマっている”ローマ人の物語”だけリュックに詰め込んだあと、旅行行く前特有の何か忘れ物してないか?の気持ちを抱えながら外に出て自転車で駅まで向かった。
最寄り駅までつくと自転車を返し、足早にホームへと向かった。最寄駅から空港までは1本なので電車に乗りさえすればよいのだ。19:00に駅へと到着し電車に乗ること30分、無事空港に着いた。飛行機の時間まで1時間ほど余裕をもっての到着だったので、もう少しゆっくりすればよかったと空港の荷物検査中に思ったほどであった。あまりにも暇であった私は友達と電話でこの旅行のことを話たり、読書をするなどして時間を潰した。

一向に搭乗開始にならず暇してる人の図
時間になり、いざ搭乗。飛行機は定員80人くらいの小型機であった。小型機に乗るのが何気に人生初だったのでワクワク2割不安8割であったが、動き出すと旅行特有のワクワク感10割に変わった。久しぶりの飛行機だったので、外の景色を楽しんでいたらあっという間に中部国際空港に到着した。本日とっていたホテルは名古屋駅からすぐのところにあったので、近鉄の特急に課金して23時には名古屋駅に到着した。

画像以上に小さく感じたと思っているが、意外と大きいかもしれない
名古屋は去年1年間友達と青春18きっぷで何度も訪れていたので、既視感だらけの光景であった。駅から5分くらいのところにあるホテルチェックインして、荷物を置いて外に再び出た。

東京といってもバレなさそうな雰囲気の名古屋
実はまだ夜ご飯を食べていなかったのである。あまりにもお腹が減っていたので、グーグルマップで夜ご飯を探すと、近くに評価高めのラーメン屋があった。あまりに空腹だったからか、競歩選手顔負けの速度で歩いてラーメン屋に到着。ラーメンと餃子のセットを速攻注文して待つこと5分、熱々のラーメンと餃子がやってきた。久しぶりにラーメンを食べたからなのか、それとも空腹からなのかはわからないがいつもの5倍くらいラーメンも餃子もおいしく感じられた。いつも思うがラーメンと餃子のコンビはダウンタウン並みによくできたコンビだと思う()。そんなわけで深夜にデブ活をしてホテルに戻った。

深夜のラーメン=デブ
時刻はすでに24時を回っていた。急いでシャワーを浴びてベットに入った瞬間、意識が遠のいて次の日にタイムワープしていった。
スタバのエスプレッソよりも濃い1日であった。

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